40代を、コツコツと。

不惑?とんでもない。

公立小のオープンスクールを見学

日頃漠然と抱いている公立の学校への懐疑的なところを少しでも見極めるきっかけになればと、先日、オープンスクール開催期間に、地元の公立小学校を見学してきました。開放されていたのは、5時限目の1時間分だけでしたが、初めて中に入る校舎。目の前の子どもたち、授業参観に来ている保護者たち、そして先生。いろいろ直接この目で見てきました。正直なところ「ほかも見てみないと差がわからない」というのが実感ですが、現時点で感じたことを数点記しておこうと思います。

「さん」づけ

先生が児童を呼ぶときに「さん」づけでした。名字ではなく、名前を「さん」づけ。「はなこさん」「たろうさん」という具合です。私が通った(って何年前だ?)小学校ではなかったことだったもので、少々驚きました。なぜ「さん」づけ?「ちゃん」や「くん」ではなく・・・。主に2つのクラスの授業を見て、その両方のクラスで同じ「さん」づけだったので、偶然の可能性も否定できないものの、おそらく当該の学校のスタンダードなのではないかと思います。

「これは○○さんのことではありません」

教材に出てきた主人公の名前が、クラスのある男の子の名前と一緒だったことを受け、先生は何度も、「この○○くんは、○○さんのことではありません。○○くんはカタカナで、○○さんは漢字もある名前ですし、全然関係ありません」と繰り返し強調していました。私が通っていた時代(って何年前だ?)であれば「やーい、○○くんだーーーー」などとクラスの数名がヤジっていたに違いありませんが、そこは時代。「いじめ対策」なのでしょう。思ったより大変なんだなと、こんなところで感じました。

黒板

昔ながらの黒板、チョーク。投影機のようなものを使っている先生もいましたが、まあ、OHPワールドを抜け出さない範囲。先生が、一字一字を黒板に書く間のこの時間が無駄なのかどうなのか、私は判断できませんでした。PCなどを用いれば、その間が割愛でき、その分内容を進められることは間違いありませんが、この間を利用して子どもたちは何かを考えているかもしれませんし、一体どちらが「学ぶ」上で重要なのか。図書室にはPCが並んでいましたが、なんだかそれも、「その分、本がもっと充実しているほうが良いのではないか」とさえ思える、全体としてレトロな空間でした。(きっと事務連絡もレトロに違いない、と、この点はかなり不安)

授業

保護者の授業参観を兼ねてのオープンスクールですから、私が見た教室の風景は、なにかしら普段とは違うものだったでしょう。授業内容もきっと普段通りではなかったはずです。が、感じたのは、1時限分で進められる内容の少なさ。低学年のクラスを見学しましたが、 まあ、算数も国語も、進まない進まない。でも、こんなものなのでしょうか。1クラス30数人だったと思いますが、1つの設問を何人かにあてて答えさせて、そのすきに手を挙げるイレギュラーな回答にもきちんと応じて・・・、という具合ですから、全然進みません。だからこそ、毎日学校で授業が行われているわけですし、1年間で積み上げれば良いわけですが、想像以上に丁寧な運びに、一抹の不安を覚えたことも確かです。1クラス30数人は、ざくっと多いなと感じました。私立小では、1人の先生が教え、もう1人の先生が同時にサポート役、つまり教室に先生が2人いるということが書いてあるサイトを見たのですが、それならそのほうが断然良いなと。

 

あらためて、小学校は6年間。そこをどう過ごすのかは大きい気がしました。だって、6年生のクラスを少し覗いたら、子どもたちの大きいこと大きいこと。まるでおじさんのような男児もいて、6年という歳月の重さをビジュアルで感じたのでした。中高一貫校のメリットは6年間をフレキシブルに使えることだと言いますが、それを言ったら、小学校はまさに6年。そして、学習の基本を構築していくこの時期こそ大事なのではないかと。なにはともあれ、とにかく比較対象がないので、上記はすべて感想に過ぎません。ああ、どこかの私立小学校も覗いてみたいーーーー。